VCOの製作 不具合の原因 ルーペを使った半田付け、パターン切れのチェック その2②
※この記事の一部に技術的に誤った部分があります。
この記事ではトランジスタQ1の電圧Vbeが理想的な値(約0.6V)にならない原因を「150Ωの抵抗が原因である」と書いています。
後になって、読者さんのコメントにより、それが間違いだと分かりました。
正しい原因は「トランジスタQ1がスイッチング素子として使われているから」でした。
なので、この記事の内容は真に受けず、ただの日記として読んでください。
続きです。
では、実際に?を付けた怪しい部分をルーペやテスターで調べてみました。
①ルーペでもう一度パターン切れを確認をする。
じっくりと見てみましたが、パターン切れはありませんでした。
②テスターで導通確認をする。
導通も問題なかったです。
基板のパターン切れがあるなら、導通ができなくなりますが、問題なくできました。
ついでに、半田付けのブリッジの確認のためにその周辺も確認してみました。
でも、ブリッジはなかったです。
結局、半田付け不良、パターン切れ、ブリッジはなさそうです。
めでたしめでたし。
でも、まだここで終わるわけにはいきません。
じゃあ、トランジスタQ1のVbeがおかしいのはなぜなのでしょうか?
それについて考察してみました。
Analog2.0のVCOの回路図はこうなっています。↓
この中の水色で囲った部分がトランジスタQ1です。
その部分を拡大してみましょう。↓
拡大してみると分かりますが、トランジスタQ1のベース-エミッタ間に150Ωの抵抗が入っています。
一方、他のトランジスタのベース-エミッタ間には抵抗が入っていません。
もしかしたら、この150Ωの抵抗がVbeに影響を与えてるんじゃないかな。
そう考えて、実際に同じ状況をブレッドボードに再現してVbeを測定してみました。
(トランジスタは2SA1015、抵抗は150Ωを使いました。)
Vbeは0.070Vでした。
以前測定したときは0.067Vだったので、非常に近い値です。
ちなみに、150Ωの抵抗を外すと、
Vbeは適正値の約0.6Vになりました。
結局、トランジスタQ1のVbeの値は抵抗によって影響を受けたと言えます。
長々と書いたので、結論をまとめます。
・半田付け不良、パターン切れ、ブリッジはない。
・トランジスタQ1のベース-エミッタ間の電圧Vbeは抵抗によって影響を受けていた。
今回は不具合の原因は分かりませんでしたが、これが原因じゃないと分かったのが収穫でした。
次回は、抵抗値をテスターで確認してみようと思います。
お楽しみに。