こんにちは、半熟卵です。
最近、シンセサイザー製作が手つかずです。
なので、何とか踏ん切りをつけたくて、今現在進んでいる所までをブログに書くことにしました。
これから、VCF基板の残りをやります。
今回はVCF基板を製作するときのちょっとした工夫について書こうと思います。
VCFはトランジスタラダーという回路が使われています。
(VCFの詳しいメカニズムについては
こちらを読んでください。)
名前の通り、VCFの基板はトランジスタをたくさんハンダ付けします。
トランジスタは3本足が付いていて向きを間違えやすいです。
なので、今回はちょっとした工夫をしました。
いったいどんな工夫なのでしょうか?
まず、トランジスタの3本の足はエミッタ、コレクタ、ベースと名付けられています。
(図では極性という言葉を使っています。)
回路図の記号ではこうなります。↓
そこで、この3本足がどれに対応するのかを区別するために、ペンを2色用意します。
エミッタを赤、ベースを黒くペンで塗ります。
(何も色をつけていない足はコレクタです。)
そして、プリント基板に印字してある通りにトランジスタを差し込みます。
とりあえず、これだけでもトランジスタの向きを間違えにくくなると思います。
また、基板のプリントがどの足を示しているか分かりにくいときがあります。
そんなときは回路図を確認してみます。
そのときにもこの方法は便利です。
例えば、トランジスタQ16について考えてみます。
これがVCFの回路図です。↓
小さすぎて見辛いので、拡大します。
トランジスタQ16のエミッタ、コレクタ、ベースがどこにつながっているかを見てみましょう。
上の回路図から以下のことが分かります。
①Q16のエミッタはR32につながっている。
②Q16のコレクタはR24につながっている。
③Q16のベースはGNDにつながっている。
この①~③のうちの2つをテスターの通電チェックなどを使って調べて見てください。
2つがちゃんと繋がっていれば、あと1つは勝手に決まり、トランジスタの向きは合っています。
(これはプリント基板での話です。ユニバーサル基板で製作している方は①~③を全て調べてください。)
また、通電チェックをするときに基板を裏返すと思います。
そのときにもトランジスタの足に色を付けていると良いことがあります。
何だと思いますか?
それは、基板を裏返したときにトランジスタの3本足がどれなのかが一目で分かることです。
トランジスタの3本足の配置を正確に覚えていても、裏返した途端に「この足はどれだっけ?」と混乱します。
足に色を付けておくだけで、一目瞭然で分かるわけです。
通電チェックをする時に本当にやりやすくなります。
特に、VCFはトランジスタをたくさんハンダ付けするので、この方法が威力を発揮します。
もちろん、慣れている方はこんなまどろっこしいことをしなくても良いかもしれません。
自分もこれをわざわざブログに書こうか迷いました。
これはちょっとした小技です。
良いと思ったら、ぜひ使ってみてください。
そして、今回で基板のハンダ付けが終わりました。
また、基板外の部品の配線もしました。
まだ、今回は他のモジュールからの信号の配線をつなげていません。
次回はそこから始めたいと思います。
お楽しみに。
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余談ですが、トランジスタの足の配置の覚え方を書きます。
自分はトランジスタの3本足の配置を「ハートえくぼ」と覚えています。
まず、トランジスタの曲面を下にします。
そうすると、トランジスタがハートマークに見えませんか?
(ちょっと無理があるかもしれませんが。)
そして、トランジスタの3本足は左からエミッタ、コレクタ、ベースという並びになります。
これは横書きの文章を読むように、左から読んでいます。
そして、エミッタ、コレクタ、ベースの頭文字(E、C、B)をとって、「えくぼ」と読みます。
つまり、ハートえくぼです。
これは誰かからの受け売りですが、覚えやすいので余談で書いてみました。